INTERVIEW 社員インタビュー

技術職

生産技術

サッカー少年から自動車部品の心臓部へ。
若手リーダーが語る、ものづくりの真髄

第1ユニット生技部

日比 勇伸

アイシンでハイブリッド車向けトランスミッションのモーター部品であるステーターの生産ラインを立ち上げる仕事に携わる日比さん。「より安く・より早く・より高品質に」を追求しながら、チームリーダーとして若手育成にも注力。入社10年目を迎え「これまで経験したことを糧に、ここまでやってこられた」という達成感を胸に、ものづくりの醍醐味を語ります。

サッカー少年から研究者へ。厳しい指導が育んだ課題解決力

小学生の頃、日韓ワールドカップが開催されて、その時の熱狂が忘れられなくてサッカーにドハマりしました。ボールを追いかけて走り回る日々の中で、友達もたくさん増えましたし、体力も付きました。いま思えば、あの頃から"仲間と一緒に目標に向かって努力する"ことの楽しさを知っていたのかもしれません。
大学は理工学部の電気電子工学科に進学しました。研究テーマは『色素増感太陽電池』という、ちょっとマニアックな分野です。ここで出会った教授が本当に厳しい方で、データのまとめ方やグラフの示し方、報告書の作り方まで、細かいところまで徹底的に指導されたんです。正直、当時は大変だなと思うこともありましたが、いま振り返るとあの基礎訓練が仕事に生かされていると実感しています。
研究ではいろんな現象や問題が次々と発生し、その原因を特定するために実験と文献調査を繰り返す日々でした。条件を一つずつ変えながら実験を進め、要因を一つずつ切り分けていく。正解がわからない中で、自分の考察通りに結果が出た時は「よっしゃ!」と思わず声が出ましたね。だんだんと、真因を突き止めていくプロセスにおもしろさを感じるようになっていきました。
学生時代はアルバイトにも力を入れていました。ドラッグストアでレジ打ちや発注を担当していたんですが、大学院に進学したので結局五年ぐらい在籍することになり、気づけば最年長。自然とバイトリーダーのような立場になっていました。効率的な人員配置や顧客対応など、限られた人数で臨機応変に対応しなければいけない環境の中で、立ち回り方を学びました。この経験も、仕事で生かされているなと感じています。

自動車業界の変革期に惹かれ、アイシンと出会った

就職活動を始めた頃は、自分の専門分野を生かせる企業を探していました。電気電子系を専攻していたので、電子分野の大手企業を中心に見ていたんです。しかし就活を進めていく中で、自動車業界が大きな変革期を迎えようとしているという話をあちこちで耳にするようになりました。その状況を知って、これは「新しい挑戦ができる絶好のチャンスなんじゃないか」と思うようになったんです。そこから、電気電子という自分の専門分野にこだわらず、広い視野で業界を見るようになりました。
さまざまな企業を見ていく中で、より多様な分野を展開している企業に魅力を感じるようになり、そこで出会ったのがアイシンでした。アイシンはオートマチックトランスミッションにおいて世界ナンバーワンのシェアを誇っていて、高い技術力を持つ企業なんだなと率直に感じました。説明会に参加した時には、若手メンバーが重要な業務を任されてバリバリ活躍しているという話を聞いて、とても勢いのある会社だというイメージを持ちました。
最終的にアイシンへの入社を決めた一番の理由は、クルマの基本機能である「走る」「曲がる」「止まる」の中でも、とくに走る部分の部品に関わりたいと思ったからです。やはりクルマといえば走るというイメージが自分の中で強くて、自分が携わった製品が搭載されたクルマに乗ったり、街で見かけたりした時には、大きなやりがいを感じられるんじゃないかと思ったんです。私の担当製品はコンパクトSUV やミニバンに搭載されているので、実際に街で走っているのを見かけると嬉しくなりますね。
入社後は説明会で聞いた通り、本当に若手のうちから多くの経験をさせてもらいました。入社三年目で中国出張、四年目ではトヨタ自動車への出向、そして八年目でアメリカ出張と、貴重な経験を積むことができました。これらの経験があったからこそ、視野が広がったり、自分のスキルを磨いてこれたのではないかと思っています。

ハイブリッド車の心臓部を支える、挑戦と成長の日々

現在、私はハイブリッド車向けのトランスミッションを構成するモーターの一部である『ステーター』という部品の生産ラインを立ち上げる仕事をしています。ステーターは電気で回転力を生み出してクルマを動かす、まさに心臓部とも言える重要な部品です。私たちが大事にしているのは「より安く・より早く・より高品質に」というキーワード。この三つを同時に実現できる設備の仕様を考え、工程を設計し、実際に工場へ導入して安定的に質の高い製品を作ることをめざしています。特にこの製品は、生産コンセプトに"ほぼ全自動の設備で生産する"ことを目標に掲げているため、ハードルはかなり高いんです。
その中で印象に残っているのは、四年目のときにトヨタ自動車へ出向した経験です。ひと通り仕事を経験して、ようやく一人で仕事ができるようになってきたという段階での出向でした。アイシンの代表として行くわけですから、自分の中で結構大きな挑戦で、まさに独り立ちするようなイメージでしたね。そして帰任後、当時アイシンとして実績のなかった新しい設備の立ち上げを担当することになりました。
しかし、さまざまな障壁があり、他部署メンバーから「本当に大丈夫なのか?」と不安の声もありましたが、出向で得た知識とこれまで自分が培ってきた経験を最後まで信じてやり切りました。無事に設備が立ち上がって、ステーターが初めて出来上がった時には、ものすごい達成感がありました。周りのサポートはもちろんあったんですけど、自分の力でここまでやってこられたんだ!という自信と、やりきった!という実感が今でも強く残っています。
一方で、苦労も絶えません。ステーターの中にはカセットコイルと呼ばれる巻線成形されたコイルが入っていて、製品規格がミリ単位で細かく決められているため、成形がすごく難しいんです。さらにこの銅線自体がとても柔らかいだけでなく、素材メーカーによっても特性が微妙に変わり、曲がりやすい/曲がりにくい/柔らかい/やや硬い といった違いがあります。製造ロットによっても若干癖が変わってくるのに、絶対にこの規格内に安定して納めないといけない。誰も正解がわからない中で試行錯誤しながら最適な成形条件を模索し、それをノウハウとして社内に蓄積していくことが難しかったのですが、とても重要なミッションだと捉えて挑戦しています。分野こそ異なるものの、学生時代の研究の経験が生きていることを実感しています。

チームリーダーとして挑む、移動の未来を創る新たな挑戦

私は8人のチームのリーダーとして、これまでの経験を生かしながらメンバーにノウハウを伝える役割を担っています。メンバーは若手や経験の浅い方も多いのですが、メンバーごとに工夫しながら業務を進めてくれており、そこへただ頭ごなしに「これをやってください」と伝えても響かない。相手の気持ちや考え方もちゃんと汲み取りながら寄り添い、より良い進め方を一緒に考えながら進めることで、結果的にチームとしていい仕事につながるような指導を心がけています。今回初めてチームリーダーを任せてもらっているのですが、とくに力を入れたいのは、もっと先の未来を見据えたチームづくりです。日々の業務をこなすだけでなく、メンバー全員で経験値を積み重ねていくことで、より価値の高い製品を生み出せる組織にしていきたい。そのためには技術力の向上はもちろん、チーム内のコミュニケーションや情報共有の仕組みづくりにも注力していく必要があると感じています。

皆さんへのメッセージ

最後に、アイシンに入社を考えている皆さんにお伝えしたいことがあります。アイシンは経営理念として「"移動"に感動を、未来に笑顔を。」という言葉を掲げています。この言葉の通り、私たちは移動の価値を創り出し、それをお客さまのもとにお届けすることに力を入れている会社です。私が携わっているトランスミッションに限らず、ブレーキやパワースライドドア、ナビゲーションシステムなど、本当に幅広い領域で社会に貢献しています。だからこそ、仕事を通じて感じられるやりがいは非常に多いと思います。 "移動の価値提供にチャレンジしたい"という熱い想いを持っている方は、ぜひ仲間として加わってもらいたいです。皆さんと共に働ける日を楽しみにしています!

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